社団法人鹿児島県臨床工学技士会

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心臓ペースメーカとは?

心臓は全身に血液を供給する精巧に出来たポンプです。人生70年、1分間に70回動くとして、約25億回動き続けます。その働き者の心臓も精巧なゆえに一生の間に様々なトラブルに見舞われます。その1つに心拍数の乱れ、減少、著しい増加、専門的に言えばリズムを作る為に、最初に刺激を出す洞房結節の異常(洞機能不全症候群->SSS)や、その刺激を伝える刺激伝導系の異常(房室ブロック->AV Block)のある心臓を正常なリズムに整える機器が心臓ペースメーカです。ペースメーカは手術方法によって二つに分かれます。体外式(一時的->テンポラール)と、植込み式(恒久的->パーマネント)があります。体外式は、植え込み式に至る過程で主に使用されます。現在の植込み式のペースメーカの規格はタテ44.7mm、ヨコ47.9mm、厚さ7.5mm、重さ27.1gが平均的です。

体外式ペースメーカー

体外式ペースメーカー

植込式ペースメーカー

植込式ペースメーカー

さて、植込み式手術の開始です。
事前に業者さんと共同で、ペースメーカ本体(ジェネレータ)、電極カテーテル、シースイントロデューサ(ピール・アウェイ)など準備しておきます。

患者さんが入室したら
  • 心電図モニターを装着する。
  • 自動血圧計を装着する。
  • 場合によっては血液酸素飽和度計(パルスオキシメータ)を装着する。
  • 手術中でのプログラマの操作(業者さんと共同)
  • 患者さんの表情観察、声掛けなどを行う。
手術が終了したら
  • 12誘導心電図を記録(臨床検査技師)
  • 胸部X線写真撮影 ・ 正面、側面像(放射線技師)
  • 各種パラメータの測定や設定(臨床工学技士+業者さん)

ペースメーカの電池寿命は患者さんによってそれぞれ違いますが、約7〜8年は大丈夫です。でも、機械の事ですから、いつ、トラブルが発生するかも知れません。その為に、半年に1回ぐらいは外来でチェックを受けなければなりません。これを「ペースメーカクリニック」と言います。プログラマと言うコンピュータを使用し、ペーシングレート(?回/分)、刺激電圧(X)、刺激時間(ms)あるいは、電池残容量(交換の目安)などの値(パラメータ)を測定し、医師に報告する事も臨床工学技士の大事な仕事なのです。でも、人手不足や知識不足の為、鹿児島県の場合は業者さんに頼っているのが現状です。しかし、日本臨床技士会では、ペースメーカワーキンググループを設置し「ペースメーカ関連業務修得セミナー」を、定期的に開催し、人材の育成を行っています。近い将来は臨床工学技士がこれらの業務を必ず、遂行するでしょう。最後にペースメーカに対し「使用している電気機器に対する注意」の資料がありましたので追記しておきます。

電気機器に対する注意

使用しても心配がないもの
  • テレビ、ラジオ、ステレオ、ビデオ、レーザーディスクなど
  • トースター、ミキサー、レンジ、ホットプレート、炊飯器など
  • 掃除機、洗濯機、電気毛布、電気敷布、電気こたつ、電気カーペットなど
  • パソコン、ワープロ、コピー、ファックス、補聴器など
  • 自動車、芝刈器、スノーモービル、モーターボートなど
  • 携帯電話(ペースメーカ本体より21cm以上離すこと)
    但し、身辺近く使用する電気機器は頻回にスイッチを入れたり、切ったりしない方が良いとされております。
使用に注意すべきものまたは避けるべきもの
  • 高電圧の工業機械、磁石、100ワット以上の送信塔やアンテナ(テレビ、ラジオ、レーダー等の大型送信器)
  • 高電圧変電所、送電線、高周波、低周波治療器、電磁調理器(IH)もしも、これらの機器に近づきすぎたと思われた時は、脈を測ってみて下さい。異常を自覚したら医師へ連絡し、指示に従いましょう。
絶対に使用してはいけないもの
  • 主に医療機器の一部です。
  • 核磁気共鳴(MRI)
  • 放射線治療・・・方法や工夫次第では可能です。
  • 電 気 メ ス・・・方法や工夫次第では可能です。

使用されている電気機器は正常に作動している限り安全です。
異常(めまい、フラフラ、ドキドキなど)を感じたら使用をただちに中止するか、その場からただちに離れて下さい。